アビスパ福岡「理に適った補強」で次のステージへ! 新たな歴史を築き続ける【J1リーグ全18チーム・2022年「理想布陣&フォーメーション」タスクと達成難度】(11)の画像
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■【画像】今季のJ1で一番ロジカルな補強 アビスパ福岡の2022年シーズン理想布陣

 2022年のJリーグ開幕が迫ってきた。各チームは初戦に向けて仕上げに入っていこうとしている。
 目標を達成するには、明確なゴールの設定と、そこに至る道筋の逆算が必要だ。開幕戦は確かに大事だが、リーグ戦の1試合に過ぎず、その後もチームの歩みを止めないことが肝要だ。
 ぶれなく前進するために必要なJ1の各チームが追いかける「理想」と、そこにたどり着くための道のりを探る。

■「負のサイクル」打破の先に待つもの

 昨季、5年ぶりのJ1を戦ったアビスパ福岡には、不吉なジンクスがささやかれていた。4年かけてJ1昇格を成し遂げて、1年でJ2へ逆戻り。その悲しいパターンを3度も繰り返してきたからだ。

 その「負のサイクル」を、ぶち壊した。降格を回避するだけではなく、クラブ史上初となるJ1での年間順位1ケタでシーズン終了を成し遂げたのだ。

 けん引役は、長谷部茂利監督だ。就任前年のシーズンでJ2で16位だったチームをJ1へと導いた智将は、2021年シーズン開幕前に打ち出した「勝点50以上、10位以内」という目標に、「勝点54、8位」という目論見通りの答えを出したのだ。

 その智将は、野心的かつ現実的な目標を見据えていることだろう。昨季より一歩前進してのトップ5入り。簡単だとは言えないが、十分に達成の可能性がある「次のステージ」である。

 そのための補強も、ロジカルなものだった。量は決して多くないが、適材適所で良質。J1で最も理に適ったオフの動きだったかもしれない。

 欲しかった攻撃力を高めるため、サイドアタッカーの田中達也、昨季のJ2得点王のルキアンという実績ある選手を迎えた。昨季は固めきれなかったサイドハーフのポジションに、田中はぴたりとはまる人材だ。U-15まで福岡の下部組織で育ち、他地域のJクラブに出ては、そのたびに九州のクラブに戻ってきていた。ついに念願かなって、故郷地に凱旋を果たしたというわけだ。モチベーションも鑑みるに、今シーズンの活躍への期待値は高い。

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