■南野、田中、守田がもたらす「アドバンテージ」

 代表は即席チームのため、新戦術を採用することは難しい。しかし現在のサムライブルーには、リバプールに在籍する南野、さらに川崎でプレー経験のある田中碧守田英正がいることが大きなアドバンテージとなっている。

 この外切りプレッシングは、構造上フリーになれる相手SBにボールをつながせないように実行できるかがカギ。つまり、WGの選手の体の向きやプレスのタイミングが非常に重要だ。リバプールでWGとして出場することも多い南野はそこでの経験を活かして、しっかりと相手SBの位置を確認してから背中でパスコースを消しつつ、プレスに出て行っていることが確認できる。

 また、万が一相手SBにボールをつながれた際には、運動量と強度が売りの3センターとSBがスライドしてカバー。特にIHを務める田中碧は、リバプールと同じく4-3-3による外切りプレッシングを採用する川崎フロンターレにて、同ポジションで昨夏までプレー。カバーするべきエリアやタイミングは心得ているはずだ。

 また相方の守田英正も、2020シーズンまで川崎に在籍。当時のメインポジションはアンカーだったものの、外切りプレッシングのノウハウは頭に入っているだろう。

PHOTO GALLERY 日本代表の外切りプレッシング
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