■タイトル獲得が至上命題
昨季の鹿島は苦しんだ。タイトルを獲得してクラブ創設30周年に華を添えたかったが、指揮を執ったザーゴ監督が成績不振で途中解任。後任の相馬直樹監督が持ち直したものの、タイトルを獲得することはできず、ACLの出場権も手に入れることができなかった。
今季のクラブは、タイトル奪還を「至上命題」と位置づけ、バイラー監督と岩政コーチの元で、新たな鹿島を形作るシーズンとなる。そのために、クラブハウスも4月上旬の完成に向けてリノベーションを実施して温浴施設やメディカルルームを設けるなど、選手のための環境作りにもメスを入れている。
そんな中で、タイトル獲得のために復帰したのが鈴木だ。2020―21シーズンにベルギー1部で17得点を奪い、結果を残したストライカーは、「(ゴールなど)数字もそうだが、(チームを)勝たせるプレーを率先してやりたい」と、クラブ愛を前面に出す。
役者と環境を整えた常勝軍団が、3冠に向けて走り出した。