■ユンカー&ショルツ「Jリーグで活躍することは簡単ではない」

 リカルド・ロドリゲス監督が就任して迎えた今シーズン、浦和は序盤こそ低迷したものの、徐々に指揮官の求めるプレーを体現し、特に中断明けは今夏の大型補強が当たり、飛ぶ鳥を落とす勢いで連勝を重ねた。ここ数か月は負傷者が相次いだ影響もあってか、思うように勝ち点を積み上げられない試合も多かったが、1年を通して新しい浦和のスタイルを築き上げることに成功し、常に上位争いの顔ぶれになっていたことは評価に値する。

 シーズン中盤の浦和の快進撃は、4月下旬にチームに加入したユンカーの影響が大きい。5月のリーグ戦デビュー後から連続ゴールを記録したが、負傷などの影響で調整が続き、今節は3試合ぶりの先発となった。

 天皇杯を見据えてか、後半開始と同時にベンチに退いたが、ユンカーは試合後の会見で、「Jリーグはレベルが高い。誰でも活躍できるわけではなく、そのためには工夫が必要」と話した。去年は、デンマークの1部リーグで27得点をマークし得点王に輝いたユンカーであっても、日本の環境やプレースタイルに順応し、Jリーグでコンスタントに結果を出すことは難しいということか。

 また、8月に加入したショルツも、「ユンカーが言うように、Jリーグは競争力の高い、ハードなリーグ。日本に来て誰もが通用するわけではないし、リーグ全体のクオリティーが高いという印象を持った。タフな試合が多く、簡単なものはなかった。今シーズンはまずまずと言えるパフォーマスを見せることができたが、来年はより高いものを見せたい」と話す。

 浦和というチームにとっても、個々の選手にとっても、それぞれに難しさもあったシーズンだったが、浦和にはまだ天皇杯が残っている。1年を総括するこの最終節では、天皇杯の決戦に向けて大きな収穫もあった。

 

■試合結果

名古屋グランパス 0―0 浦和レッズ

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