■12月04日/J1第38節 横浜F・マリノスー川崎フロンターレ(日産)
得点王争いで直接対決となった横浜FMと川崎の一戦は、序盤から白熱した展開となった。試合開始前の時点で今季のゴール数をともに「22」とする川崎・レアンドロ・ダミアンと横浜FM・前田大然に得点王を獲らせようと、両チームが奮闘。エースにボールを集めてゴールを狙う、緊迫した試合が繰り広げられた。
そして、この試合でもう一つのトピックがあった。主審としてピッチに立った家本政明氏にとって、この試合が勇退試合だったのだ。家本氏がこれまで主審として担当した試合は歴代最多の516。J1で3338試合、J2で176試合、J3で2試合という内訳で、2005年から2016年まで国際主審も務め、ワールドカップアジア予選でも笛を吹いた。
試合はレアンドロ・ダミアンと前田大然がそれぞれ1得点ずつを決めて、試合は終了。シーズン23得点で、W得点王で決着となった。
2021年のJ1リーグ、そして家本氏のラストマッチが終わると、両チームの選手が花道を作った。その中央を歩いたのは家本氏。その“レジェンド”にはさらに、横浜FMと川崎の特別ユニフォームがそれぞれの主将から手渡され、勇退の門出を祝した。スタジアムに集まった3万人超えの観客が、大きな拍手でそれを包み込んだ。