日本各地に、将来的なJリーグ入りを目指すクラブは多い。Jリーグの後押しで裾野は広がっているが、問題点もある将来的なJリーグ入りの「第一関門」と言える大会を、サッカージャーナリスト・後藤健生が考察する。
■ベテランが要を担うC新宿の堅守
地域リーグの戦いでは、「J2経験者」がいれば各チームの中心となって大活躍することができる。そんなレベルの大会にJ1経験者が何人もいれば、やはり個人能力の面で圧倒的に有利になる。
ベテラン選手といえば、昨年の全国CLで優勝してJFLに昇格したFC TIAMO枚方(ティアモひらかた=大阪府。今シーズンのJFLで、第33節終了時点で6位に付けている)でも、二川孝広(ガンバ大阪など)、野沢拓也(鹿島アントラーズなど)、田中英雄(ヴィッセル神戸など)といった選手がプレーしていた。
小林祐三は11月15日に36歳になったが、クリアソン新宿の守備の中心だ。最終ラインの中央に構えてバイタルエリアの広いゾーンを的確にカバーして、ほとんどミスすることなくボールを奪って確実に味方につないで守備に安定感をもたらしている。そして、中盤ではアンカーの位置にいる須藤岳晟(中央大学出)がスクリーンとなって守備を強化。C新宿は守備で絶対の安定感のあるチームということができる。