■最終節での大逆転も？
――そうなると、次の中国戦は相当に重要なゲームになりそうですか。
後藤「早々と日本に入って調整することも考えられるけど、中国からならそれほど遠くないから、そんな必要もないかもしれない。ヨーロッパから日本に来るのでは、そうはいかないけど」
大住「しかもＪリーグの選手にとっては、シーズン前という状況だね」
後藤「そう。だから、１月や２月に、日本代表が良い試合をした試しがない。だから今度はヨーロッパ組に頑張ってもらわないといけない。国内組が合宿するというニュースが出ていたけど。今回は天皇杯の決勝が元日開催ではなくしたのは、正解だった」
大住「２週間近くの時間ができたからね。合宿を実施するなら１月の中旬だろうね。でも、国内組の合宿をしても、試合に使ってもらえないけど（笑）」
後藤「日本は毎回のように長距離移動をしながら、全員でのトレーニングもほとんどできずにこの予選を戦っている。オーストラリア以外の相手は長期合宿できる状況だし、サウジアラビアはほとんどが国内組だし、しかもアラビア半島での試合がほとんど。ハンディ戦だよね。」
―――するとサウジアラビアが首位に立っているのは、チーム力以外の要素も大きいのでしょうか。
大住「いや。力はあるよ」
――その状況で、日本はひとまず２位に浮上しました。
後藤「でも、オーストラリアのアウェイゲームがあるから油断できない」
大住「それに残り４試合、『点が取れない』という問題は続いていくから」
後藤「今年の関東大学リーグの最終戦と同じような緊迫の最終節になるかもしれない。予選最終節にサウジアラビアとオーストラリアが対戦して、３位になっていた日本はベトナムとホームゲーム。サウジとオーストラリアが引き分けて、勝った日本が２位になったら面白い。あるいは。サウジアラビアが勝ち続けたとしても、最終節でもオーストラリアに勝ってくれるならそれでいいし。１９６７年のメキシコ五輪予選でも勝てばいいだけの南ベトナム戦で苦しんだ思い出があるけど、こういう戦いを５０年以上も見てきたんだから、多少のことが起きても驚かないよ」
