■たとえプレーオフにまわってでも

後藤「あの時と比べて、今の予選とどちらの方が危機感は強い?」

大住「今回だなあ。修羅場をくぐっていないというのが理由のひとつ。日本代表もそうだし、メディアも世論もそうなんだよね。正直に言って、僕だって9月のオマーン戦では、こんなにひどい試合をしていても最終的にはどこかで1点入って勝つんじゃないかとずっと思っていた。だんだんと0-0で終わってもしょうがないかなという気持ちになったけど、最終的に負けてしまった。

 自分を含めたメディアも代表チームも、もう30年間近く予選落ちを経験していないんだよね。あの97年の予選では、とにかくひとつずつ進んでいくしかなかった。だから、2カ月くらい勝利がなくても、あの時はまだあきらめるのは早いと思っていた」

後藤「昔は、まともにワールドカップに行けると思っていなかったから。初めて本気になったのが、ドーハの悲劇の時で。それまでは五輪予選の準備としてやっているようなもんだったから」

大住「だから僕が、今回の予選で3位確保にも目を向けろというのは、今から2位になれなかった時の心づもりをしておかないとダメだということ。A組3位に勝って、南米か中米との大陸間プレーオフに勝ってでも、ワールドカップには必ず行く、というくらいの気持ちを持っていないと、いざとなってから大慌てするようじゃ、いけない」

後藤「だから皆さん、DAZNでA組の試合も見ましょう。韓国、イラン以外は混戦だから、どこが3位になるか分からないよね」

大住「シリアあたりがきたら、かなり厳しいよね。レバノンも結構良いんだよね。そういう心構えを皆さんしておきましょうということです。4位になった時は…」

後藤「久々に、日本がいないワールドカップを純粋に楽しむだけだね」

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