サッカー日本代表は11月11日、ベトナム代表とワールドカップ最終予選を戦い、1-0で勝利した。
これで2位のオーストラリア代表に勝点1差に迫ったが、最下位相手の最少得点での勝利にはさまざまな声がある。
来し方、さらに次のオマーン戦について、取材歴50年を超える大住良之、後藤健生という2人のベテランサッカージャーナリストが試合直後に語り合った。
■Jリーグ組は単なるバックアップ!?
――まずは先発メンバーの選択を、どうみますか?
大住「今回はコンディションの問題があって、試合直前に到着した選手が11人もいたという問題があったからかもしれないけど...堅いなあ」
後藤「あの11人は30時間かけて到着したと話題になっていたけど、もしかしたら経由地のロシアから飛行機が出発できなくなって、試合に出られない可能性だってあったかもしれない」
大住「そうなった方が、よかったりして...」
後藤「その場合のために、選手を大勢連れていったのかな(笑)。本当にヨーロッパ組が到着しなかったら出すけど、海外組がいるならばあのメンバーで決まり、という感じだった。
今回の起用を見たら、この最終予選の間はもうメンバーを変えないという森保一監督の考えは明らかだよね。もし新しいメンバーを起用するなら、相手との力関係やコンディショニングの問題を考えても、今回しかなかったでしょうからね」
大住「1カ月2戦制の今回の予選で、初戦が悪い内容になるというのは、もはや完璧にリズムになってしまっている。とはいえ、今回は輪をかけてひどかった」
後藤「相手が弱いチームだったからよかったけど、もう少し強いチームと当たっていたら、また負けていたよね。4年後の予選からずっと絶対に同じことが繰り返される。海外組の移動の負担にどう対処するのかは、これからもすごく大事になる」