■11月07日/J1第35節 鹿島アントラーズ 1-0 浦和レッズ(カシマ)
浦和に前半はシュートをまったく撃たせないほどの内容をピッチで繰り広げた鹿島は、最初の45分で10本のシュートを放った。そのうちの1本がFW土居聖真のゴールで、コーナーキックで生じた混戦から押し込んだものだった。これが鹿島というクラブにとって通算1700ゴール。セットプレーでしぶとくもぎ取った、鹿島らしいゴールだった。
後半も浦和に主導権を渡すことなく、強度高めのプレーでピッチを支配。点差以上に内容で圧倒したウノ・ゼロ勝利を手にしたのだ。
ところが、相馬直樹監督は試合後に課題を提起した。それが、自分たちのリズムの状態での決定力だ。鹿島は前半だけで10本のシュートを放ち、決定的なものも多かった。
「本当に良い立ち上がりで入っていけたと思っています。本来であれば、その時間帯にもっと点を取らなければいけなかった」 指揮官がこう話すように、開始わずか15秒での土居のシュート、さらに日本代表にも選出された上田綺世の裏抜けシュートなど、いくつもチャンスがあった。にもかかわらず、決めることができたのは1度だけだった。
「本来であれば、3-0くらいのスコアにしなければいけなかった」
こう言い切ることに、傲慢さがみじんもないほど、鹿島はピッチをわが物とした。