■久保建英世代がパリ五輪で躍動する!
パリ五輪世代の第一歩となるAFC U-23アジアカップ予選が、10月下旬に開催された。Uー22日本代表は、福島県のJヴィレッジスタジアムで行なわれた試合で、カンボジアと香港を下して本大会出場を決めたわけだが、パリ五輪世代のベストチームが編成されたわけではない。国内ではJリーグが、海外では各国リーグが開催されており、オーバーエイジとも言うべき22歳の選手が招集されてもいた。
では、パリ五輪世代にはどんな選手が揃っているのか。
出場資格を持つのは2001年1月1日以降生まれの選手で、筆頭格はもちろん久保建英だ。
東京五輪でチーム最多の3得点をマークし、9月のカタールW杯最終予選の中国戦で出色のパフォーマンスを見せた彼は、2シーズンぶりに復帰したマジョルカでも監督とチームメイトの信頼をつかんでいる。現在はケガで戦線離脱しているものの、現地からは早期復帰を待ち望む声が聞こえてくる。このままラ・リーガで経験を積んでいけば、パリ五輪では絶対的なエースとしてチームを牽引することになるはずだ。
ベルギー2部のロンメルで研鑽を積む斉藤光毅も、今後の成長が楽しみな20歳だ。局面を打開するドリブルは、久保とはまた違う鋭さがある。中井卓大や久保のスルーパスから斉藤がDFラインの背後へ抜け出してフィニッシュへ、というイメージも描ける。同じベルギーでプレーする伊東純也や三笘薫のように、ドリブル突破を武器に代表入りを狙ってほしい選手でもある。
1トップに選んだ若月大和は、スイス・スーパーリーグのFCシオンに在籍する。20年春の高校卒業と同時に湘南ベルマーレ入団が内定していたが、Jリーグではなくスイスでレベルアップに励むことを選んだ。湘南からの期限付き移籍でプレーしている。
今シーズンはシオンのU-21チームの一員として、3部相当のプロモーションリーグを主戦場としている。02年1月生まれの19歳に必要なのは実戦経験であり、同世代が集うチームで自分の居場所を見つけ、トップチーム定着をはかってほしいところだ。