【明治安田J1リーグ 第33節 湘南ベルマーレvs横浜FC 2021年10月23日 15:03キックオフ】
前節、鳥栖での試合後には、サポーターに申し訳ない気持ちがあるとしつつ「残留というのは絶対条件ですし、選手たちはしっかり戦っていきたい」と最終盤の厳しい戦いへの意気込みを口にしていた。
それなのに、自分のミスで、またしても自分のところから失点を喫してしまった。決して負けられない、引き分けでも不十分な試合なのにもかかわらず。
しかも、チームは78分に大橋祐紀のゴールでようやく同点に追いついたが、石原は83分に舘幸希との交代でピッチを後にした。あとはただベンチから祈ることしかできなかった。その心中は察するに余りある。
両チームにとって最悪な引き分けという結果に終わってしまうのかと思われた89分、コーナーキックから最後は山田がゴールを奪い、湘南はついに逆転。
ディフェンダーの韓浩康を上げてパワープレーに転じた横浜FCは、セットプレーではゴールキーパーのスベンド・ブローダーセンまで攻撃に参加して反撃を試みたが、湘南は7分の長いアディショナルタイムを凌ぎきり、山口体制となってから6試合目でようやく初勝利を手にした。勝利に沸くベンチの中で、石原は地面にうずくまっていた。
山口監督は試合後「感情は本人に聞かないと分からない」としつつ「選手はそれくらい背負っているという証拠です。安堵とかホッとしたとかいうことではなくて、それくらい覚悟をもって試合に出ていたということ」と試合後の石原の様子を語っている。