■山中が意識しているのは「違いを見せるプレー」
今シーズンの山中は戦列から遠ざかり、ベンチ外が続いた。これまではチーム随一のユーティリティプレーヤーであるMF明本考浩が左SBを務めることが多かったが、山中は6日に行われたルヴァンカップ準決勝の第1戦、セレッソ大阪との試合で、およそ3か月ぶりにピッチに帰ってきた。
C大阪戦後、山中は「苦しい時間を過ごしたので、今日はピッチに立てる幸せを感じながらプレーしていた。自分に求められているのは、これまで出場したいた選手との違いを見せることで、そういうプレーをしなければならないし、それができる自信もある」と話していた。その後、前節のG大阪戦で、リーグ戦としては6月23日以来、12試合ぶりの先発となった。
汰木が話すように、自身の主戦場である左SBに山中が入ることで、CBからのビルドアップも両サイドバックとのバランスを見ながら展開されている印象だ。さらに、もともとサイドアタックを得意としていた浦和の特徴がよりブラッシュアップされた。「違いを見せる」という山中のプレーの意識がチームにも色濃く反映されている。
27日には天皇杯の準々決勝を控えている。前節のG大阪と再び顔を合わせるが、汰木は天皇杯について、「まずは前節の悔しい思いがありますので、それをぶつけていきたい。試合を通して、前回(G大阪戦)も今日も、ゲームを支配できていると思うので、今日のように最後の質を出すことができれば、(天皇杯で)上に進めるはず。また明日のトレーニングから、最後の質を上げる準備をしていきたいです」と、意気込んだ。
前節のG大阪戦では、再三のチャンスを作りながら、浦和の得点はPKの1点のみ。試合は1-1の引き分けに終わり、勝ち点3を逃した。この試合では汰木も決定機を迎えたが、仕留めることができなかった。今節で決定力にも自信をつけた浦和が、満を持して再戦に臨む。
■試合結果
浦和レッズ 5―1 柏レイソル
■得点
15分 汰木康也(浦和レッズ)
21分 関根貴大(浦和レッズ)
23分 汰木康也(浦和レッズ)
33分 マテウス・サヴィオ(柏レイソル)
45分 キャスパー・ユンカー(浦和レッズ)
59分 江坂任(浦和レッズ)