■やはり欲しいスター選手

 

 多くの観客を動員し、放映権料も上げていくためには、競技レベルの向上は欠かせない。

 だが、残念ながら「プロになって変わった」、「さすがはプロリーグ」と思わせるような躍進があったようには感じられない。

 もちろん、看板をかけ替えるだけで大きくレベルが上がるはずもない。環境改善の効果が目に見える形で出てくるのには時間もかかるだろう。

 だが、かつて1993年にJリーグが発足した時は、まさに「プロ」という名前が付いただけですべてが変わってしまった。

 WEリーグが大きな注目を集め、多くの観客が詰めかけるようになるためには、やはりスター選手がほしい。Jリーグ発足の時であればやはり三浦知良やラモス瑠偉といった、サッカーファンならずとも世間に顔の売れたスターたちがいた。そして、ジーコやガリー・リネカー、ピーエル・リトバルスキーのような知名度の高い外国人選手も多かった。現役ブラジル代表が何人もJリーグでプレーしていたのだ。

 しかし、2021年秋にWEリーグが発足しても、レベルの高いアメリカやヨーロッパの代表クラスの有名選手が新リーグにやって来たわけではなかった。その一方で、日本人選手はやはり数多くヨーロッパやアメリカに渡ってしまったままだ。

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