■3強も気を抜けないリーグの変化
優勝を狙う3強と中堅どころの試合では、中堅チームが抵抗して“接戦”が増えている。
10月16日の第6節では、浦和と対戦したサンフレッチェ広島レジーナがしっかりとスペースを埋めて守備を固め、浦和に押し込まれて21本ものシュートを打たれたものの失点を1に抑え、効果的なカウンターとミドルシュートの技術を生かして2得点を奪ってジャイアントキリングを成功させた。
今後も、3強が中堅どころに足をすくわれるケースは想定されるところだ。
だが、それよりさらに下位にいるチームと上位の差はかなり大きい。同じく第6節に最下位に沈む、ちふれエルフェン埼玉と対戦したベレーザは、前半25分に先制を許したものの90分間で22本ものシュートを放って4得点を奪って完勝した。
WEリーグが高い入場料を払ってでも観たいと思わせる本当の意味でのプロリーグとなるためには、内外のスター選手を集めてファンの興味を引き付け、同時に上位チームがさらに高いレベルに成長することが必要だ。そして下位チームのテコ入れも図って、上位と下位のレベルの差をこれまで以上に縮めることが必須条件だろう。
成功までには、かなりの長い時間と数多くの努力が必要だろう。だが、一つ一つの課題を着実にクリアしていってもらいたいものである。