カタール・ワールドカップに向けてアジア最終予選に挑んでいる日本代表は10月7日にサウジアラビア、12日に埼玉スタジアムでオーストラリアと対戦する。日本と予選突破を争うであろう上位チームとの連戦は、予選前半の大きな山場となる。
9月の開幕戦ではオマーンに0対1と敗れてしまった日本代表だが、まだ大会は始まったばかり。10月の2試合でしっかりと結果を残してもらいたいものである。
オマーン戦の最大の敗因は「コンディション不良」だった。オマーンがこの試合を目標に長期合宿を組んで臨んできたのに対して、日本は準備不足のままだった。
ヨーロッパのクラブで活躍している選手にとっては日本までの長距離移動が大きな負担になった。4年前の、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の時の予選でも2試合あるうちの最初の試合が日本で行われる日程には苦しんだものだ。ともに埼玉で行われた2016年9月の初戦ではアラブ首長国連邦(UAE)に敗れ、10月のイラクには最後に山口蛍のゴールで勝利したものの大苦戦を強いられた。むしろ、日本での試合を終えた後のタイやオーストラリアとのアウェーゲームの方が日本選手のコンディションは上がっていたのだ。
しかし、10月のシリーズの初戦はサウジアラビアのジェッダで行われる。ドイツなどのヨーロッパ中央時間とは時差がわずか1時間。フランクフルトからジェッダまでの飛行時間は5時間半ほど。つまり、選手たちにとって日本までの移動に比べてはるかに負担が少ないのだ。そして、ジェッダでトレーニングと試合をこなした後に日本に移動するので、9月の移動パターンに比べるとコンディションは整えやすい(ただし、10月7日のジェッダは最高気温が36度という予報になっているので、暑さが大きな敵となる)。