■浦和MF遠藤優「自分たちのパワーの源」
その思いは、監督や選手たちも同じようだ。浦和の楠瀬直木監督が「ビジター席が開放され、スタジアムの雰囲気に鳥肌が立った。多くの来場者の方々がいる中、選手たちも初めてのダービーで、緊張もあり、ワクワクもありましたが、そのシチュエーションのおかげで、スタートが良い形で入れた」と話せば、敗れた大宮のDF有吉佐織も「両チームのサポーターがたくさん入って、雰囲気の良いなかで試合ができて、とても楽しいダービーでした。いつも以上にテンションが上がり、一人ひとりが『絶対に勝ちたい』という気持ちが強かったので、失点後の戦い方はもう少し修正できたのではと思う」と、試合の反省を述べながらも、ダービーマッチへの特別な思いを明かした。
WEリーグにはさらにもう一つ、埼玉県のチームがある。ホームグラウンドはさいたま市ではないが、ちふれASエルフェン埼玉もなでしこリーグからプロリーグに参入している。エルフェンも含めて考えれば、埼玉で行われるダービーマッチはシーズンを通して合計6試合行われることになる。
4点目を決めた浦和のMF遠藤優は、「今日は入場者数が3,364人でしたが、目標は平均5,000人です。浦和駒場スタジアムでも5,000人のみなさんが来てくれるような試合をしたい」と、今後の展望を話していた。女子サッカーの盛り上がりは、サッカーの様々な年代やカテゴリーにおいて好影響をもたらすにちがいない。埼玉から発信していく“女子サッカー文化”。今後の熱い戦いに注目したい。
■試合結果
大宮アルディージャVENTUS 1―4 三菱重工浦和レッズレディース
■得点
5分 安藤梢(三菱重工浦和レッズレディース)
49分 猶本光(三菱重工浦和レッズレディース)
82分 菅澤優衣香(三菱重工浦和レッズレディース)
87分 遠藤優(三菱重工浦和レッズレディース)
88分 カトラー・グレイス・エリン(大宮アルディージャVENTUS)