■湘南戦で鬼木監督がターンオーバーを使った理由
こうして、難しい8月から9月にかけての厳しい戦いを続けた川崎。ようやく、谷口と車屋も復帰して選手も揃ってきた。そして、横浜FMと勝点9の差がついたことで、いよいよ2連覇に向けて最終段階の戦いに入ることになる。
川崎にとって、最後の大きな山場は9月29日のヴィッセル神戸戦だろう(第28節の延期分)。もし、この神戸戦に勝利できれば、ミッドウィークには試合のない横浜FMとの勝点差はさらに12まで開くことになる。もちろん、12ポイントの差は暫定的なものではあるが、まさに「王手」と言ってもいい状況だろう。
しかし、川崎にとってこの試合は6連戦の5戦目に当たる。しかも、湘南戦からは中2日しかない。それに対して、神戸は第30節の清水エスパルス戦が金曜日開催だったので、中4日の準備期間が与えられるのだ(だから、湘南戦で鬼木達監督はターンオーバーを使ったのだ)。
神戸は、このところ勝ったり負けたりが続いていたが、直近の2試合では北海道コンサドーレ札幌と清水に対して1対0、2対0と2試合連続無失点で勝利している。
もっとも、清水との試合は開始早々に武藤嘉紀のゴールで先制したものの追加点は奪えず、後半に入ると清水の猛攻を受けることになった。87分に左サイドをきれいに崩して、最後は欠場中の山口蛍に代わってボランチでプレーしていた大﨑玲央が決めたものの、けっして盤石の勝利ではなかった。