■9月26日/J1第30節 川崎フロンターレ 2-1 湘南ベルマーレ(等々力競技場)
湘南戦の劇的勝利を呼び込んだのは、知念慶の頭だった。1-1で迎えた後半ロスタイム、途中出場した家長昭博の浮き球をゴール前で合わせたのだ。ホームにもかかわらず先制される苦しい展開となった等々力競技場での試合を歓喜に包んだヒーローとなったのだ。
その知念は、この試合には本来のセンターフォワードではなくトップ下のポジションとして先発した。
1トップに入った小林悠と縦の関係を作り、前半からゴールに迫った。強いフィジカルを生かして競り合いに身を投じる場面も多く、走力で圧倒しようとする湘南の戦い方もあって、運動量も求められた知念は後半途中で足をつっていた。本人も試合後のインタビューで「70分過ぎから足がつっていた」と明かしていたように、流れが止まるとピッチの上で足を伸ばす場面が何度か見られた。
その状況で、試合後に知念が「正直かなり足をつっていたので、“オニさんやってるわ”と思いました(笑)」と思った出来事が起きる。
すでに立っているのも辛い状況だったため、70分の時点で残り1つとなっていた交代枠は知念に使われるかと思われたのだが、鬼木監督は違う選択をしたのだ。