J1リーグ第30節 横浜FCー横浜F・マリノス
9月25日(土)|18:00 ニッパツ三ツ沢球技場
川崎フロンターレと湘南ベルマーレによる神奈川ダービー、アビスパ福岡とサガン鳥栖による九州ダービーと、今節はいくつかのダービーマッチがある。その中で最も熱いのが、横浜ダービーだ。
同じ街のチーム同士の対戦だから、盛り上がるのは当然だ。しかも、今の状況がさらに試合を白熱させる。
横浜F・マリノスは懸命に首位の川崎フロンターレを追撃している。前節の結果により勝ち点差は開き、残り試合が少なくなるにつれ、焦りは増していく。
横浜FCは生き残りに必死だ。J1残留ラインへの浮上もそうだが、まずは最下位を抜け出さなければならない。
立場は大きく違うが、目の前の試合への必死さに変わりはない。また、順位や環境の違いに左右されないのが、ダービーマッチでもある。
事実、クラブの規模や歴史に大きな違いのある両クラブだが、過去のリーグ戦の対戦成績は横浜FMが3勝2敗とわずかに勝ち越しているだけ。ほぼ五分、と言っていい。
過去の対戦成績には、もう一つ隠し味がある。両チームとも、勝利しているのはホームゲーム。ダービーでは毎回、“本拠地”でファンに勝利をプレゼントしてきたのだ。
ホーム勝率100%の歴史の継続とは、つまり最下位の横浜FCが「勝ち点47差」の高みにいる横浜FMの足をすくうことを意味する。果たして歴史は繰り返されるのか、それとも新たな未来が開かれるのか――。あらゆる角度から見て、興味深い一戦だ。
■横浜FC
20位 勝ち点18 4勝6分19敗 21得点63失点 得失点差-42
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
L●0-4 FC東京(A)
L●0-2 浦和(H)
L●1-2 柏(A)
L○3-1 G大阪(H)
L●1-3 C大阪(A)
【リーグ通算対戦成績】
H 2試合・2勝0分0敗
A 3試合・0勝0分3敗
計 5試合・2勝0分3敗
【直近対戦成績】
2021年 4月24日 J1第11節 ●0-5(A)
2020年10月19日 J1第34節 ○3-1(H)
2020年 7月22日 J1第 6節 ●0-4(A)
2019年 8月14日 天杯3回戦 ●1-2(H)
2018年 7月11日 天杯3回戦 ●1-2(A)
【今節のみどころ】
強力な相手だが、狙うはいつもと変わりない。ただ、目の前の相手を倒すだけだ。
この一戦、一層力がこもるのは早川知伸監督かもしれない。2007年のJ1第2節、記念すべき横浜FMとの初めてのJの舞台でのダービーマッチで、決勝点を挙げたのが当時DFとしてフル出場した現指揮官だったのだ。
メンバーを入れ替え、早川監督の試行錯誤は続く。この苦境で、自身の「成功体験」を吹き込めるか。指揮官の采配に注目だ。