■降格圏に入ってしまった徳島に勝機はあるか
しかし見方を変えれば、これは残酷な現実をJ1から示されているとも言えてしまう。名古屋からすればフィッカデンティ監督が先のように「ある程度一方通行な試合」「ゴールをこじ開けられず決まっていなければ違った結果になった、というようなものではなかった(※つまり退場者が出る前から)」とコメントするような試合だったのだから。
この試合で名古屋が見せたのは揺らがない個の強さが前提となった強固な組織だ。
組織全体で工夫し、しかも惜しみなく働き続けても、我慢比べになった時、最後には個の差で結果が分かれてしまう。
その結果はこれで5連敗。5試合全て無得点だ。順位は降格圏の17位になった。
更なる工夫があればどうにかできることなのか。あるいは合流が近い新助っ人フォワード、ムシャガ・バケンガがどうにかしてくれることなのか。
昨年のJ2王者は、手応えと結果の狭間で生き残りへの正念場を迎えている。
■試合結果
名古屋グランパス 3-0 徳島ヴォルティス
■得点
52分 マテウス(名古屋グランパス)
83分 オウンゴール
89分 金崎夢生(名古屋グランパス)