■期待したい「突き上げ」
さらに、今大会で目についたことがある。本来U-24代表の1つ下の世代となる選手による「突き上げ」だ。そう、久保建英の存在なくして、今回の躍進はなかったと言っていいだろう。
パリ大会で期待できる筆頭は、中野伸哉(サガン鳥栖)か。18歳の誕生日を約3週間後に控えた五輪期間中の7月30日、トップチームに昇格して、正式にプロとなった。今季ここまで22試合に出場し、鳥栖の躍進を支えてきた。
好素材はプロの舞台にしかいないわけではない。チェイス・アンリ(尚志高校)は今年、U-18から飛び級でU-20日本代表入りを果たした。身長190センチ近くとCBに必要な高さもあり、ロングパスにも定評がある。すでに全国高校選手権で活躍して、知名度は「全国区」となっている松木玖生(青森山田)も今年、U-20入りを果たしている。
前述のアトランタ五輪で飛び級出場した選手がいた。その後、若くしてフル代表を引っ張ることになる中田英寿である。五輪後を考えても、若い選手による突き上げは、ぜひとも必要になってくる。