■指揮官就任後の4試合で12得点

「試合が終わって、“楽しかった”と帰ってもらえるエンターテインメント性のあるサッカーを見せたい」と試合後に話したケヴィン・マスカット監督も、「スピードが上がり、ボールも動いて、誰もが観ていて楽しいサッカーができました」と自画自賛するほど、攻撃サッカーを展開した。

 この試合でマリノスが放ったシュートは20本。5ゴールを決めたが、さらに得点が生まれてもおかしくない展開だった。

 マスカット監督がチームを率いるようになって、これが4試合目。10日間で4試合をこなす過密日程にいきなり見舞われ、「正直、そこまで練習で落とし込む時間はありませんでした」と話すが、チームはさらに攻撃的になっている。

 この4試合での横浜の得点は「12」と、1試合平均3.0得点。マスカット監督就任前の20試合では総得点39で、1試合平均1.95点だったから、得点力は1.5倍以上に増大したことになる。もともとマリノスの得点力は首位・川崎フロンターレに次ぐリーグ2位の数字だったから、シーズン途中での監督交代という難しい局面を迎えながら、さらに進化してみせたことになる。

 マリノスはこれで勝ち点を56に伸ばし、川崎との勝ち点差は6。消化試合数は同じく24で、直接対決もまだ1試合残している。独走すると思われたライバルチームの背中をとらえてみせた。

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