■「スペインの方が強いけど、勝負はできる」

―グループリーグ突破の可能性はありますか?

大住「可能性と言うか、日本が突破をするためには、そういうことが必要だね」

後藤「フランスのやる気がなければ、突破の可能性は大きい。もし、フランスが突然まとまってガッと来たら怖いけど」

大住「精神的にまとまるのも、プレーでまとまるのも難しいだろうね。寄せ集めだから。おそらく日本に来てから、はじめてチーム練習をしているんじゃないかな」

後藤「南アフリカ・ワールドカップの時のフランスみたいにね(笑)。ただ、どうせチームでまとまらないから個人能力でやっちゃおうぜ、って開き直ったフランスは怖いよ。モンスターがたくさんいるから」

―トーナメントに入ってからは?

後藤「ラッキーなのは、準々決勝ではドイツ、ブラジル、アルゼンチン、スペインとかに当たらないこと」

大住「そう。韓国とは当たる可能性はある」

後藤「韓国はたしかに嫌だけど、それくらいだからね」

大住「当たる可能性があるのは、ニュージーランド、韓国、ホンジュラス、ルーマニアか。少なくとも日本の選手たちが、リスペクトし過ぎることは無いチームだよね」

後藤「だから、グループリーグさえ突破できれば、ベスト4への道はかなり開けているわけだよ」

大住「準々決勝は相手がどこでも、乾坤一擲という試合をしなくてはいけない」

後藤「それに目指せ金メダルと言っても、1試合1試合の運不運が関わってくるんだから、とりあえずはベスト4に行けば合格」

大住「ベスト4に行けば、4分の3の確率でメダルなんだからね」

後藤「ひとつ勝てばいいし、PK戦だっていいし」

大住「2試合のうちひとつ勝てばいいんだからね」

―今日のスペインを見てどうですか?また決勝でまみえる可能性は?

後藤「いいね」

大住「スペインは強いと思う」

後藤「あっちの山は、アルゼンチン、ブラジル、ドイツ。まあ、ドイツはそれほど強くはないけどね。ブラジル、アルゼンチンは本気でしょ?」

大住「コートジボワールだっているし」

後藤「そうだね、怖いね。だから向こうの山は大変だよ」

―スペインとの試合を見て楽しみが増しました。

大住「ああ、そう?」

後藤「スペインのほうが強いのは間違いないけど、でも勝負はできるよって」

大住「テレビの前の視聴者は、後半は寝ちゃったんじゃないかと思ったよ」

後藤「後半はしょうがない。けど、スペインと勝負ができるんだから。相手のほうが強い時もあるだろうけど、それでも全く敵わないわけではないよね、って」

大住「いまの日本は、たとえ悪い時でも耐える力はあるし、攻撃陣もいくつかの決定的なチャンスを作り出す力はある。だから本当に紙一重でもいいから、勝ち進んでくれたらいいな、って感じだね」

後藤「スペインのような優勝候補のチームと戦うと、たしかに向こうのほうがボールを握る時間が長いし、押し込まれるんだろうけど、日本はしっかりと耐えて戦える力はあるって事でしょ?そして、もしそれ以下のチームと戦うのであれば、こちらのほうが強いんだぞっていうような試合をして、しっかり勝つ。ということだよね」

第5回につづく
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