■今のイタリアは、チーム全体で最高の状態にある
ちゃんとやっていれば守れる、負けない、というこれまでの結果がもたらす自信と、それを試合の中で保たせる選手の存在があるからこそ、試合を通じて精神的な充実から来る好パフォーマンスが失われていないということがわかる。
これは守備陣に限ったことではない。先のボヌッチだけでなく、41分にはシュートを外したフェデリコ・キエーザが頭を抱えると、横を通ったジョルジーニョがそんなポーズをせずにすぐポジションに戻るよう促した。
この日は何度もシュートを外してしまったキエーザだが、こうして切り替えることができるからこそ思い切ったプレーをし続けることができている。何度外しても、結果はその後に訪れるものなのだから思い切って打つことに彼がピッチに立っている意味がある。周りがそう促している。そうやって続けていれば大きな結果がそのうち出る。
結果から来る自信と精神面の充実、それを失わさないよう働きかける選手の存在、それによる好パフォーマンスの持続。その循環が成り立っている今のイタリアは、チーム全体で最高の状態にある。
日本時間7月6日の28時に行われる準決勝のイタリアの相手は、スイスを破ったスペイン。さらなる進撃は続くのか、注目だ。
■試合結果
ベルギー 1―2 イタリア
■得点
31分 ニコロ・バレッラ(イタリア)
44分 ロレンツォ・インシーニェ(イタリア)
45+1分 ロメル・ルカク(ベルギー)