■セルビア戦の両CBは元鹿島のふたりで
日本もまた、主力選手を複数欠く。7日のタジキスタン戦と同様に、吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航はオーバーエイジとしてU―24日本代表に合流している。東京五輪世代の冨安健洋も不在だ。また、ケガで同試合はメンバー外だった大迫勇也は、2試合を残して代表から離脱することになった。
タジキスタン戦は4対1で勝利したが、チームとしての機能性に欠けた。個人がアピールをする前提条件が整っていなかっただけに、選手たちにとって難しいゲームと言うことはできた。その結果として、森保監督が序列を再考するような選手は表れていない。
セルビア戦は状況が変わってくる。タジキスタン戦を受けての試合となり、その後練習も重ねている。タジキスタン戦より差し引いて考えるべきものは減っており、対戦相手のレベルも選手を見極めるのにふさわしい。そう考えると、「1チーム2カテゴリー」から「1チーム1カテゴリー」へ変わる東京五輪後のチームに、誰が食い込んでいくのかをチェックする機会と位置づけられる。経験の少ない選手を引き続き積極的に起用して、選手層を厚くしていくべきだ。
吉田と冨安が不在のCBでは、植田直通、谷口彰悟、昌子源、中谷進之介の4人が3番手、4番手を争っている。3日のU-24日本代表戦では植田と谷口、7日のタジキスタン戦では昌子と中谷が先発した。しかし、どちらの試合も攻め込まれる展開ではなかったため、ディフェンスの局面での対応が問われることはほぼなかった。
ローテーションでは植田と谷口になるが、植田と昌子で臨みたい。ともにロシアW杯の日本代表であり、鹿島アントラーズでコンビを組んでいたふたりが、セルビアのアタッカー陣をどのように封じるのかを見たいのだ。