■川辺だけでなく全体的に連携が向上した
不思議なもので、そうやって自分の良さを出せるようになるとチーム全体でも個人レベルでも自然と連携が向上していく。
相手ゴールキーパーのパスをカットした川辺が無人のゴールにダイレクトで蹴りこんで4点目を奪った70分の場面では、キーパーへのパスが出る前から鎌田大地がキーパーに対して寄せ、次のパスを出せるコースを限定していた。川辺もキーパーがパスを出す前から加速を始めており、相手の技術不足や偶然生まれたものではなく、しっかりと連動したことで生まれた狙い通りのゴールだった。
内容だけではなく結果でも存在証明を果たし、絶対的な存在である遠藤航がU24に合流している中でチャンスをものにした川辺はようやく笑顔を見せた。
失点はしたものの、そこから選手たちは自分が選出されている理由を見せていくことができた。単に地力の差だけで勝って終わったのではなく、時間とともに川辺を筆頭にそういう姿を見せてくれたことは「個々がどれだけできるか試合の中で見たい」「チームの底上げをしたい」と語っていた森保監督にとって大きな収穫となっただろう。競争が激化することは大歓迎だ。
■試合結果
日本 4―1 タジキスタン
■得点
6分 古橋亨梧(日本)
9分 エフソン・パンシャンベ(タジキスタン)
40分 南野拓実(日本)
51分 橋本拳人(日本)
70分 川辺駿(日本)