■10月16日/J1第32節 横浜F・マリノス 2-1 コンサドーレ札幌(日産)
ドラマチックな逆転劇だった。
24分にコンサドーレ札幌にゴラッソで先制され、さらに追加点を奪われてもおかしくない状況が続いた。後半に入っても流れが変わらず苦しい時間を変えることができなかったが、交代策もハマって84分に杉本健勇が同点弾を奪うと、88分に前田大然が逆転ゴールを決めてみせた。1万人近いサポーターと観客が詰めかけた日産スタジアムで勝ち点3を積み上げたマリノスは、この週末に試合がなかった川崎フロンターレとの勝ち点差を9とし、優勝争いになんとか踏みとどまった。
リーグ戦は残り6試合。全勝しても横浜が得られる勝ち点は18で、川崎の勝率を考えれば逆転優勝が厳しい状況に変わりはない。それでも、試合後に前田が語ったように「すべて勝って、少しでも(川崎に)プレッシャーをかけ」るしかない。その新たな推進力となりそうなプレーを見せたのが、杉本健勇だった。74分にピッチに送り込まれると、84分に同点弾を決めたのだが、杉本が見せたのはそれだけではなかった。途中交代でピッチに入ると、巧みなキープを見せてマリノスが攻撃に転じる時間を確保。さらに、サイドを駆け上がる味方にパスを供給するなど、流れを取り戻すうえで大きな働きを見せた。