■左は攻撃で躍動、右は守備でフタ

 より積極的なプレーを見せたのは左の翼だ。鋭い切り返しやクロスでゴールを脅かすなど、小川が君臨するこのポジションで存在感を発揮。チャンスはゴールにつながらなかったものの、それでも繰り返し推進力を見せて湘南の右サイドを押し込むことに成功した。FC東京の失点は左からのクロスによるものだったが、その後も、この19歳がいるサイドからFC東京は攻撃を作ろうとした。パスが多く回ってきたことから、チームメイトからの信頼感も高まっているようだ。

 右の岡庭は、初出場ではあったが落ち着きのあるプレーを見せた。「今日は自分の特徴である運動量や前に出ていく部分を出せていない状況が多かった」と自身に厳しい評価を下したが、守備で粘り強さを見せたことはFC東京にとって大きなプラスだ。負傷者が多いこのポジションでは、現在、本職は中村拓海しかいない。中村は攻撃に特徴のある選手だが、岡庭は準々決勝進出がかかったこの試合でこのサイドにしっかりフタをして見せた。

 FC東京は、若手2人の躍動もあってチャンスを量産。得点にはつながらなかったものの、まだ残り90分ある。決定機の量産体制に入った青赤が、6月13日に行わる第2戦で、逆転勝利を掴んでみせる。

 

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