【J1分析】広島とドローも浦和は記録ラッシュ(2)興梠は通算158ゴールを達成!GK鈴木彩艶は新記録ならずの画像
J1通算158ゴールを達成した浦和レッズの興梠慎三 撮影/中地拓也

■5月26日/J1第16節 サンフレッチェ広島浦和レッズ (エディスタ)

 J1第16節では、サンフレッチェ広島と浦和レッズが対戦し、2-2の引き分けに終わった。この試合で途中出場した浦和のFW興梠慎三が今シーズン初ゴールを決め、J1通算158ゴール目を記録し、歴代単独3位となった。

 試合は、前半15分にFWキャスパー・ユンカーがゴールを決めて、浦和が先制。しかし、前半23分に同点に追いつかれ、1-1で折り返した。

 同点のまま迎えた後半34分、興梠はユンカーに代わって途中出場。後半40分には、興梠のプレーから相手のハンドを誘発し、浦和がPKを獲得した。キッカーを務めた興梠はゴール左へと冷静にPKを決めて、浦和が勝ち越しに成功する。試合はその後、後半アディショナルタイムで広島が追いつき、2-2の引き分けに終わった。

 今シーズン、リーグ戦出場10試合目にして初ゴール。PK後のシーンでは、安堵を帯びた笑顔があった。興梠は去年のリーグ最終節で負傷し、年末に右ひ骨筋腱脱臼の手術を行った。調整が続き、開幕当初は出遅れたが、3月に復帰すると、徐々に出場機会を伸ばしていった。

 試合後の会見で、初ゴールの感想について問われると、「ケガは問題ないし、コンディションも上がってきている。近いうちに(ゴールを)取れるだろうという思いはあったので、しっかり決められてよかったです」と、笑みをこぼした。

 今節のゴールでJ1通算158点目を達成。元日本代表の中山雅史氏と歴代3位タイで並んでいたが、単独3位に躍り出た。

 「レジェンドの人たちと肩を並べられるような記録を出したことはすごく嬉しいですが、まだ上には上がいる。次の目標は(歴代2位の)佐藤寿人さんの161点。今年、抜けたらいいなと思っていたので、それを目指していきたい。毎年言っているが、チームとしても個人的にもタイトルがほしいので、そこを目指して頑張っていきたいです」と、意気込んだ。

 直近の浦和の攻撃陣は、4戦9得点と好調。ライバルのユンカーがJ1デビューから4戦連続ゴールと、チーム内でのFWのポジション争いも激しい。

 個人としては、今シーズンは10年連続となる2桁得点の達成も期待されている。途中出場が多くなっている興梠だが、「ユンカーが来てから、得点の場面が多く作れているが、まだまだだと思うし、(チームとして)もっと良くなると思う。良い試合と悪い試合の差が激しいので、そういう差をなくしていかなければいけない。コンスタントに良い試合ができるように頑張りたい」と、前を見据えていた。

  1. 1
  2. 2
  3. 3