■「何かもうバラバラになってる」

 誰がどこでボールを持ったら周りがどう動く、という約束事がないことに危機感を抱く選手もいる。矢島慎也は試合前「今は自分がやりたいようにやっている感じ」とし、小野瀬康介は試合後に「何かもうバラバラになっている」と口にしている。

 矢島は「チームとして崩す、と変わってこないと点は生まれない」とも言っているが、試合中に全員がその選手を見てプレーする、ということがない今の状況からチーム全体で生まれ変わるまでにはどうしても時間がかかってしまう。

 それまでに少しでも結果を出し、少しでも自信を取り戻すために、どこでどう個の力を出せると効果的なのかという原点に立ち返ることも必要だろう。

 そういうとりあえずの結果を出すためには、ゴールに直結する場所で個の力を出せるようにプレーすることで強引に1発を狙うやり方があるが、この日のガンバはそれも上手くいかなかった。

PHOTO GALLERY FC東京対G大阪戦での写真 20210522
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