■メダルを獲得する戦い方とは

 さて、日本は開催国として自動的に「A1」のポジションに入った。ワールドカップなどでは、A組に入れば決勝トーナメント以降休養日が多くなるので有利なのだが、オリンピックの場合すべてのチームが同一日程で試合をするのでA組に入ったことによる有利さはない。

 強いて言うならば、開催国の日本はグループリーグの3試合をすべて20時もしくは20時30分という遅い時間(日が落ちて、暑さが幾分か和らぐ時間)に試合をすることができる。2戦目以降は、相手チームは前の試合をまだ日差しが残る17時キックオフで戦っている分、コンディション的に日本の方が若干良い状態で戦えるだろう。

 ちなみに、準々決勝では日本はB組のチームと戦うが、B組のグループリーグ最終戦はやはり17時キックオフなので、準々決勝でも日本にアドバンテージがある。

 そして、何よりもありがたいことは、B組が「ニュージーランド、韓国、ホンジュラス、ルーマニア」という構成となったことだ。つまり、日本にとって最も重要な準々決勝ではドイツ、スペイン、フランス、ブラジル、アルゼンチンといったサッカー大国と顔を合わせなくてすむのである。

 もちろん、だからといって勝利が保証されるわけでもないし、準々決勝で韓国と当たるのは嫌なものだが、それでもそうしたサッカー大国を避けられるのは日本にとって大きなアドバンテージと考えていい。

 まず大事なのは、初戦で南アフリカに勝って勝点3を確保すること。その後はどのような展開になるか分からないが、できれば3戦目は余裕のある状態で、休ませたい選手を休ませて戦えるようにすること。そうして、準々決勝を万全の状態で戦えるようにすれば、メダル獲得までの道程が見えてくる。

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