■システム変更で新潟が大宮を退ける!

 琉球と京都が勝点1を分け合った一方で、首位の新潟は勝点3を上積みした。大宮アルディージャのホームに乗り込み、3対2で競り勝ったのだ。

 15分に早川史哉Jリーグ初得点で先制するが、31分に中野誠也に同点とされ、後半に入った59分にネルミン・ハスキッチに逆転弾を浴びてしまう。

 追いかける展開になったところで、アルベルト・プッチ・オルトネダ監督は交代カードを切っていく。71分のMF三戸舜介の投入をきっかけとして、4-2-3-1から4-3-3に選手の立ち位置を変える。

 このシステム変更が奏功した。攻撃のテンポが上がり、相手守備陣に圧力をかけていく。

 勝負を決めたのは絶好調の本間至恩だ。74分、左サイドからカットインして右足を振り抜くと、低い弾道の一撃が相手選手の間をすり抜けてゴール右へ突き刺さる。背番号10のシーズン4点目で同点に追いつくと、81分には途中出場の星雄次が、混戦から蹴り込む。新潟は鮮やかに試合を引っ繰り返し、アウェイで勝点3をつかみ取った。

 3節のレノファ山口戦以来の得点で勝利を呼び込んだ星は、「チームとして最後までやるべきことをやったことが、逆転につながったと思います」と落ち着いた口調で振り返った。開幕からの不敗記録を「12」まで伸ばしていることについては、「ここに来ていない選手も含めて、チーム全員でしっかり準備していることが、こういう結果につながっている」と話した。得点についても「たまたまボクが取りましたけど、チーム全体のゴールだと思います」とチーム一丸を強調した。

 この勝利によって、新潟は勝点を「32」とした。勝点30を上回ったタイミングを調べてみると、20年はV・ファーレン長崎ギラヴァンツ北九州が14節で、19は水戸ホーリーホックが15節で勝点30以上を記録している。18年は大分トリニータが14節で、17年はアビスパ福岡湘南ベルマーレが15節で、勝点30以上に辿り着いた。アルベルト監督率いる新潟が、好ペースで勝点を積み上げていることが分かる。

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