【Jカップ分析】痛恨ドローで浦和は3位後退(2)粘った守備「高卒ルーキー」藤原優大が復帰の画像
先発で出場した高卒ルーキーの藤原雄大(浦和レッズ) 撮影:中地拓也

■4月28日/Jリーグカップ・Cグループ第4節 浦和レッズ湘南ベルマーレ(埼スタ)

 Jリーグカップのグループステージは、折り返しの第4節。Cグループの浦和レッズと湘南ベルマーレの試合は、0-0の引き分けに終わった。浦和は4月21日に行われたカップ戦・横浜FC戦に続き、25日のリーグ戦・大分戦でいずれも逆転で勝利していた。今節は公式戦3連勝を目指して臨んだが、勢いに乗り切ることができず、グループで首位浮上とはならなかった。

 浦和のシステムは4-2-3-1。カップ戦で存在感を示しているGK鈴木彩艶が先発に。最終ラインは右からDF宇賀神友弥、DF藤原優大、DF阿部勇樹、DF福島竜弥。MF伊藤敦樹とMF金子大毅が2ボランチを務め、右SHにはMF田中達也、トップ下にMF伊藤涼太郎左SHには汰木康也が入り、FW杉本健勇がワントップを務めた。

 今シーズンに青森山田高校から加入した、高卒ルーキーのDF藤原優大は右CBで先発した。藤原は3月2日に行われたカップ戦第1節の湘南戦で負傷し、左眼窩底骨折と診断された。プロデビューとなった日に負傷し、戦列からの離脱を余儀なくされたわけだ。

 今節のカップ戦でおよそ2か月ぶりの復帰となり、キャプテンのDF阿部勇樹とコンビを組んだ。後半13分からは阿部と交代したDF岩波拓也が新人の藤原をサポートした。

 前半の立ち上がりからペースを握ったのは湘南。浦和はビルドアップを効果的に仕掛けられず、中盤で相手にパスを奪われてはピンチを招き、ほとんどの時間で相手に主導権を握られた。2008年から2016年まで浦和に在籍したFW梅崎司にチャンスを何度も作られるなど、ほぼ防戦一方の展開になった。しかし、相手も決定機の精度を欠き、0-0で前半を折り返す。

 後半開始と同時に投入されたMF関根貴大やMF柴戸海が起点となり、浦和がボールを保持する時間が増えるが、湘南は堅守で立ちはだかる。後半26分にFW興梠慎三とMF明本考浩が投入され、反撃を試みた浦和だったが、最後まで得点には結びつかなかった。結局、スコアレスドローのまま試合は終了し、勝ち点1を分け合う結果となった。浦和にとっては課題が多く残る試合となったが、守備面では最後まで粘り強さを見せた。

 負傷からの復帰戦となった藤原は、集中した守備で相手の攻撃を跳ね返し、持ち味であるヘディングを発揮して、無失点に抑えることに貢献した。

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