J2好不調真っ二つのワケ(2)【リスタート研究】甲府は「半数以上」、最下位・北九州は「ゼロ」【戸塚啓のJ2のミカタ】の画像
リスタートから豪快ゴールを決めるヨルディ・バイス(京都)   写真:松尾/アフロスポーツ
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■リスタート最多得点は甲府

 シーズンの4分の1相当を終えたところで、リスタートに注目してみた。CK、FK、スローインから、上位チームがどれだけ得点しているのかを整理したのが以下のデータである。なお、リスタート後に何度もプレーが繰り返された場合は、得点のきっかけがCKなどでもカウントしていない。

1位:新潟 26点のうち4点

2位:琉球 15点のうち2点

3位:京都 20点のうち3点

4位:磐田 19点のうち3点

5位:町田 14点のうち2点

6位:金沢 13点のうち3点

7位:甲府 13点のうち7点

 首位の新潟はCKから3点、直接FKから1点を奪っている。高木善朗本間至恩らの仕掛けからオープンプレーで取り切っているが、2節のV・ファーレン長崎戦は直接FKからのオウンゴールが決勝点となった。6節のSC相模原戦、9節の栃木SC戦では、右CKからのヘディングシュートが同点弾となっている。リスタートからも得点できることで、勝点1をすくい取っている。言い方を変えれば、相手に勝点3を与えないことができているのだ。

 2位の琉球は今節のヴァンフォーレ甲府戦で、左CKの流れから決勝点をあげた。90分の池田廉のヘッドで勝点3をゲットし、首位の新潟を勝点1差で追いかけている。

 3位の京都は3点だが、リスタートのデザイン性は高い。8節の北九州戦では、練り込んだFKとCKでヨルディ・バイスが2点をあげた。

 7位の甲府は、総得点の半分以上をリスタートから生み出している。そのすべてがCKだ。

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