レアル・マドリーは超「銀河系軍団」になれるか(1)ウーデゴールとヨビッチの「傷」の画像
2020年のリーガ優勝を祝福するレアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長とジネディーヌ・ジダン監督 写真:AFP/アフロ

 バルセロナとリヴァプールを撃破した。それでも、レアル・マドリーの選手たちとジネディーヌ・ジダン監督は、タイトル争いに向けて気を引き締めている。

「まだ何も勝ち取っていない」とは、リヴァプールを下した後のジダン監督の言葉だ。チャンピオンズリーグ準々決勝でリヴァプールを倒したマドリーはベスト4進出を決めた。マドリーにとって、2017-18シーズン以来の4強入り。そして、スペイン勢で唯一の準決勝進出を果たした。

■主力の放出

 マドリーは今季、複数選手を放出した。

 象徴的だったのは、この夏のガレス・ベイルとハメス・ロドリゲスの移籍だ。ベイルはレンタルでトッテナムに、ハメスは完全移籍でエヴァートンに移籍した。彼らはジダン監督とウマが合わず、最後までマドリーでレギュラーポジションを確保できなかった。

 マドリーは移籍金1億ユーロ(約120億円)でベイルを、移籍金7500万ユーロ(約90億円)でハメスを獲得している。フロレンティーノ・ペレス会長としては、彼らを戦力としてチームを作り上げて欲しかったはずだ。そして、価値が上がったところで売却が必要なら売却する。それがビジネスマンであるペレス会長の手法なのである。

 その観点に立った場合、ジダン監督のベイルとハメスの扱いは決して良くなかった。だがペレス会長のジダン監督への信頼は非常に厚く、指揮官と選手のシーソーゲームで指揮官に軍配が上がった格好だった。

 ここまでは、まだ良かった。問題はその後のマルティン・ウーデゴールとルカ・ヨヴィッチの放出である。

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