■鎌田の活躍が光る
そして今節のボルフスブルク戦で証明したのは、その“勝負強さ”だけではない。
点の取り合いが続く中、2-2で迎えた54分にはアシストを記録。敵陣の高い位置でボールを奪ってショートカウンターを仕掛け、右前方を走るアンドレ・シウバに左足で絶妙なボールを出す。ポルトガル代表FWは、目の前に来たボールを蹴り込めばよかった。
このアシストに至る場面でもそうだったが、何より鎌田はボルフスブルク相手に対人で強さを発揮した。積極的にプレスに行くのはもちろんのこと、敵に寄せられても安易にボールを失わない。レンタル移籍していたシント=トロイデンVVから19年にフランクフルトに復帰したばかりの頃に比べると、フィジカルの安定感は抜群になった。
そしてスペースで着実にパスを受け、シウバ、フィリップ・コスティッチ、ルカ・ヨビッチらに確実に繋ぎ、攻撃陣と練度の高い連携を発揮した。4-3で打ち合いを制した試合で、鎌田は、まさに頼れるトップ下として君臨したのである。
今節ボルフルブルクに勝ったことで、フランクフルトはCL出場圏内の4位をキープ。依然として5位のドルトムントと勝ち点を7ポイント引き離している。
夢の舞台の切符を掴むためのラストスパートで、成長し続ける日本代表MFは、これからもその“勝負強さ”を発揮するに違いない。
■結果
フランクフルト 4-3 ボルフスブルク
■得点
6分 リドル・バク(ボルフスブルク)
8分 鎌田大地(フランクフルト)
27分 ルカ・ヨビッチ(フランクフルト)
46分 ボウト・ウェッグホルスト(ボルフスブルク)
54分 アンドレ・シウバ(フランクフルト)
61分 エリック・ドゥルム(フランクフルト)
85分 トゥタ(オウンゴール)(ボルフスブルク)