■プレーヤーとしてクラシコを知っているジダン
バスケスの負傷交代まではプラン通りに進んでいたレアルだったが、そこからは難しい試合になってしまった。そんな中で重要な役割を担わせていたバルベルデを真っ先に下げ、さらに攻撃陣までも一斉に交代させたジダン監督の積極性は、プレーヤーとしてクラシコを知っている人間ならではのものだった。
こういう試合でイレギュラーによって生じたほんの僅かな綻びを何とか元に戻そうと繕おうとすることが、いかに危険なことであるかを体感しているからこその動き方だった。
その積極さが最後の運を呼び込んだ、というのは言い過ぎだろうが、他の監督にはクラシコという舞台において決して真似できない動きだった。レアル・マドリードという存在そのもののトップを務めるに相応しい人間は他にいない、ということを示したのは間違いない。
レアルは勝ち点を66とし、暫定ながらアトレティコと並び、得失点差で首位となった。強烈な勝負師ぶりを発揮するジダン監督に率いられ、結局最後に勝つのはレアル、という姿を見せつけることになるのだろうか。
■試合結果
レアル・マドリード 2-1 バルセロナ
■得点
13分 カリム・ベンゼマ(レアル・マドリード)
28分 トニ・クロース(レアル・マドリード)
60分 オスカル・ミンゲサ(バルセロナ)