【ラ・リーガ レアル・マドリードvsバルセロナ 2021年4月10日(日本時間28:00キックオフ)】
1位vs2位ではなく、首位アトレティコ・マドリードへの挑戦権をかけて争われることになった今回のエル・クラシコは、開始から交互に攻め合う展開となった。
互いに縦にボールを進め合うエンターテインメント性に富んだ序盤戦を制したのはレアルだった。13分、カリム・ベンゼマの技ありゴールが決まって試合が動くと、ボールを保持するバルセロナとカウンターを狙うレアル、という構図が色濃くなった。
3バックで戦い、フレンキー・デ・ヨングやペドリらが絶えずリオネル・メッシにボールを預けようとするバルセロナに対し、レアルの守備は落ち着いていた。
攻守に大きな役割を果たしていたのはフェデリコ・バルベルデだ。
先のベンゼマのゴールシーンは、バルベルデが持ち上がり、ルーカス・バスケス、ベンゼマとボールが繋がって生まれたものだった。その後は中盤からのパスで左ウイングのヴィニシウス・ジュニオールをシンプルに使うカウンターが脅威となっていたが、それとは別にバルベルデが推進力となることでバルセロナを慌てさせた。
守備ではジョルディ・アルバをマンツーマンで見続けた。メッシにボールが入った時にレアルがそこに絞って対応することが可能だったのは、バルベルデがアルバの相手をし続けてくれるからだった。メッシに対して絞った場合、単独突破や細かいパス交換ではなく大外からペナルティエリア内に一気に侵入したアルバをパス使われることが最大の懸念材料になるが、バルベルデがそこを担当し続けてくれることで他のレアルの選手たちはメッシ封じに集中することが可能だった。