■ハーランドはシティに爪痕を残した
敗れたものの、ドルトムントで目立ったのはやはりハーランドだった。全体のプレースピードが上がらない中、フィニッシュワークではなくパスやチェイスでも高いレベルであることを示し続けた。48分、縦パスに抜け出し、ルベン・ディアスをなぎ倒してエデルソンとの1vs1を迎えた場面は、その怖さが本物であることをシティに再確認させることになった。
84分に1-1となったゴールを記録したのはマルコ・ロイスだが、それは楔のパスを受けたハーランドに対し、ディフェンダーが反転させないために食いついたことでできたスペースを突いたものだった。48分の出来事がなければそうはならなかっただろう。
ハーランドは、シティのディフェンス陣をもってしても、一瞬でも隙を見せればやられてしまうことを示した。これによってシティは2ndレグをより慎重に戦うか、それともアウェイゴールを奪っておかなければ危険か、という悩みを抱えることになった。
静かな試合は2-1でシティが制したが、アウェイゴールを奪ったドルトムントは1-0の勝利で勝ち抜け可能だ。
シティがリスク管理を優先させながらも双方の主役が輝いた1stレグは、激しくなる2ndレグへの予告編のようだった。
■試合結果
マンチェスター・シティ 2―1 ドルトムント
■得点
19分 ケヴィン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)
84分 マルコ・ロイス(ドルトムント)
90分 フィル・フォーデン(マンチェスター・シティ)