■諦めずに動いた結果
ところが、これでも得点は生まれなかった。79分にはデンベレの仕掛けでオスカル・プラーノが退場となったが、それでも状況は変わらず、試合は引き分けが濃厚であり、バジャドリーは勝ち点を持ち帰るのに相応しいチームだった。
それでも、逆転でのリーグ制覇に向けて何が何でも勝たなければならない試合だったバルセロナは、アラウホを最前線へと上げてとうとうパワープレーに出た。
そしてついに90分、右サイドからデ・ヨングがふわりとしたクロスを上げ、アラウホが競り合ってこぼれたところをデンベレが押し込んで1点をもぎ取った。
チーム全体のコンディションが万全ではない中で、何度もシステムを変えてどうにかしようと動き続けたことが最後の最後に勝利を呼び込んだのだ。
その様子は、アトレティコが首位の座を守ろうとして消極的になり失速してしまっている様子とは対照的だった。チャレンジャーとして戦うバルセロナが、チャレンジャーとしての強さを見失ってしまったアトレティコを追い詰めた。