■アルゼンチン撃破の価値は「次」にあり
2試合目は快勝だった。3月29日、北九州スタジアムで行なわれたUー24アルゼンチン代表とのテストマッチで、Uー24日本代表は3対0の勝利をつかんだ。
日本は試合の入りから集中していた。相手が特徴とする球際のバトルにひるまず、序盤からインテンシティの高いプレーで対抗していった。第1戦で苦しめられた1トップのアドルフォ・ガイチに仕事をさせず、厚みのある攻撃を許さない。0対0の時間帯も、落ち着いて試合を進めることができていた。
前半終了間際の45分に先制した日本は、前半を1対0で終えた。アルゼンチンは第1戦に先発した背番号7と背番号10──フェルナンド・バレンスエラと、マティアス・バルガスを投入してくる。ビハインドを挽回するため、後半開始からギアを上げるための交代である。
後半の入りも重要だった。入りかた次第では試合の流れを持っていかれる可能性もあったが、後半最初の決定機をつかんだのは日本だった。アルゼンチンがパワーを注いでくるとの想定に立ち、日本は前半と同じように集中して臨んでいった。
後半の入りに続いてポイントとなったのは、2点目を奪えるかだった。答えは68分に出る。久保建英の左CKから、板倉滉がヘディングシュートを突き刺した。73分にも久保の左CKから、ゲーム主将を務める背番号4がヘディングシュートを決めてみせる。勝利が見えてきた。
あとは、試合の終わらせかたである。この試合最後のタスクは無失点で乗り切ることであり、アルゼンチンが集中力と連携を失ったとはいえ、3対0で試合を締めたのは自信にしていい。次にまたアルゼンチンと対戦することがあっても、日本は気後れすることなくピッチに立てるはずだ。