■快勝から浮かんできた根本的な論点
胸がすく快勝だった。
3月25日、日産スタジアムで行なわれた韓国戦で、森保一監督率いる日本が3対0で勝利した。
韓国は大黒柱のソン・フンミンを欠いていた。ファン・ヒチャンもいなかった。だが、日本も海外組が勢揃いしたわけではない。長友佑都も、酒井宏樹も、原口元気も、柴崎岳もいなかった。
韓国への驚きがあったとすれば、力強さに欠けていたことだろうか。ボール際の攻防でピッチに倒れ込み、日本のファウルを大声でアピールする選手の、何と多かったことか。ひ弱ささえ感じさせた。
決定機は前半だけで5回あり、後半は9回を数えた。後半から出場した相手GKキム・スンギュの好守にあわなければ、そしてフィニッシュの精度があれば、3点どころか5点、6点と奪うこともできた。
一方で、韓国には決定機を与えていない。歴史的な大勝さえ可能だっただけに、3対0というスコアでももったいない印象さえある。
森保監督のチームで主力となっている選手たちは、それぞれに持ち味を発揮した。MVPをあげるなら、ボランチの遠藤航を選ぶ。ダブルボランチを組む守田英正とともにゲームをコントロールし、球際の強さを存分に発揮して攻撃にも絡んでいった。83分には勝利を決定づける3点目を、CKからのヘディングシュートでゲットしている。
取り上げるべき選手の多かった試合から、より根本的な論点に触れたい。
それは、両サイドバックである。