■ADカードなしでメディアセンター潜入を試みる
さて、僕もソウル・オリンピックの観戦に出かけました(陸上競技のフローレンス・ジョイナーの走りなんかも見ました)。
しかし、オリンピックではフリーランスではADカードがもらえないのです。オリンピックの場合は記者クラブ(つまり新聞媒体)が優先で、フリーランスでADカードを持っているのは大きな雑誌と契約したごく少数だけです。最近では、サッカー専用のパスをもらえるようになりましたが、それもごく少数だけしか発行されません。
だから、オリンピックでは僕はいつも入場券を買って適当な席で観戦しています(買った入場券が見にくい席だった場合には、なんとかして見やすい席にもぐりこみます)。ソウル・オリンピックの時もそうでした。
しかし、そこで困るのは、メディアセンターに入れないのでメンバー表や公式記録などが見られないことです。
今だったら、インターネットを使ってIOCやFIFAのページを見ることも簡単にできますが、1980年代にはインターネットなどというものは一般人が使えるものではありませんでした(インターネットというのは、もともと米軍の通信用に作られたものです)。
メディアセンターの中のコンピュータは外部とはつながっていないのです。
そこで、僕はメディアセンターに行ってみることにしました。