【CL分析】チェルシー快勝ベスト8進出!大舞台で見えたアトレティコとの「差」の画像
チェルシーのティモ・ヴェルナー 写真:AP/アフロ

UEFAチャンピオンズリーグ ラウンド16 2ndレグ チェルシーvsアトレティコ・マドリード 2021年3月17日(日本時間29:00キックオフ)】

 キックオフからアトレティコはいつも以上に激しくボールを奪いにいった。1点を奪ってトータルスコアを振り出しに戻せば、そこから先はアウェイゴールの重みを持つアトレティコが主導権を握って試合を進められる。

 狙いはもちろん、チアゴ・シウバが間に合わなかったチェルシーの最終ラインとゴールキーパー、エドゥアルド・メンディとで行われるビルドアップの1段階目だ。

 1stレグではプレスに負けてそこでのミスが多かったチェルシーは、この試合では累積警告によってジョルジーニョも欠いており、ビルドアップで相当苦労することが予想された。

 しかし、トーマス・トゥヘル監督はしっかりと対策をしてきた。

 まず、2ボランチのヌゴロ・カンテとマテオ・コバチッチが顔出しと推進力を担い、プレス回避のための重要な役割を担った。

 さらに、カイ・ハヴェルツが落ちてくることで困った時の収まりどころとなった。追い詰められた時に前に蹴るとそこにハヴェルツがいる、という逃げ道が用意されたことで、特にアントニオ・リュディガーがゆとりを持ってプレーすることができた。

 決して特殊なことをしているわけではないが、約束事の共有によってチェルシーのビルドアップはしっかりと整備されていた。

 1stレグではミスでスローインを与えてしまっていたチェルシーだったが、これによって守備が整った状態で攻撃に対応することができるようになり、15分耐えるとアトレティコのプレスは弱まった。

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