ボールを奪った後では、カウンターの起点になるのはもちろんのこと、フィジカルを活かしてキープすることができる。堂安がそうやって時間を作ることで、敵に回されっぱなしだった味方にとっては、大いに助かったに違いない。
何より攻撃面では、より敵のゴールに近いエリアでプレーすることができる。だからこそ先制点は生まれたと言えるし、他には65分、右サイドでキープしてから奥川のチャンスを演出したり、2トップを組んだ相方のファビアン・クロスにロングボールが入れば、裏に抜けるアクションを起こすなど、レバークーゼンに脅威を与え続けた。71分には右から仕掛けて2人をかわして鋭いシュートを放っている。
このように2トップの一角として機能した堂安が先制したビーレフェルトは、57分にも抜け目なくカウンターを発動。最後は奥川が決めて2点目を奪う。76分にアンデルソン・ルコキが下がって布陣が中盤ダイヤモンドの[4-4-2]に代わると、少しチーム・バランスを崩してしまい、85分にパトリック・シックに決められたが、1点差で逃げ切って強豪相手に勝利。日本人選手のアベック弾でレバークーゼンを下した。
残留を狙うビーレフェルトにとって、この堂安を2トップの一角に置く守備的な[4-4-2]は、重要なオプションになりそうだ。
■結果
レバークーゼン 1-2 ビーレフェルト
■得点
18分 堂安律(ビーレフェルト)
57分 奥川雅也(ビーレフェルト)
85分 パトリック・シック(レバークーゼン)