■冬の王者
今季、アトレティコはリーガのシーズン前半戦19試合で勝ち点50を獲得。「冬の王者」になった。そしてこれは優勝を飾った2013-14シーズンに並ぶ数字だ。
だがあのシーズンのプレースタイルとは異なる。今季のアトレティコのポゼッション率は50%を超えている。13-14シーズンにおいては、ポゼッション率は47%だった。
3バックでコケをアンカーに据えるシステムは機能していた。「仕上げ」をスアレスが担当することで、勝ち切れる試合が多くなった。
しかしながらチェルシー戦では5バック、時に6バックになるシステムで守備的に戦った。ヤニック・フェレイラ・カラスコ、ホセ・ヒメネス、シメ・ヴルサリコらの欠場があったとはいえ、今季積み上げてきたものが見せられなかった。
チェルシー戦後、勇敢さが欠けていたかと問われたシメオネ監督は「私はそうは思わない」と気丈に振る舞った。「終わった試合は変えられないし、だからフットボールは美しいのだ」とも述べた。
CLでは、まだアウェーのセカンドレグが残されている。追い込まれた時こそ、力を発揮するのがシメオネ・アトレティコである。ビッグマッチで、積み上げてきたものが出されるのを期待したいところだ。