【プレミア分析】リバプール“不変”で泥沼堕ち…チェルシー戦でホーム5連敗の悪夢の画像
リバプールのカーティス・ジョーンズとチェルシーのエンゴロ・カンテ(左)とセサール・アスピリクエタ 写真:ロイター/アフロ

【イングリッシュ・プレミアリーグ リバプールvsチェルシー 2021年3月4日(日本時間29:15キックオフ)】


 チェルシーのトーマス・トゥヘル監督にとって、この試合はマンチェスター・ユナイテッド戦とは一転して楽なものになった。修正の応酬にならなかったからだ。

 オリビエ・ジルーではなくティモ・ヴェルナーを最前線に配してハイラインの裏を狙わせる、という明確な意図を持ってスタートしたチェルシーに対し、リバプールのユルゲン・クロップ監督は素直にハイラインを敷いてきた。それだけでなく、メイソン・マウントチアゴ・アルカンタラとトレント・アレクサンダー=アーノルドの間に配しても、エンゴロ・カンテジョルジーニョがセンターを封鎖しても、リバプールはそのままで試合を進めた。

 これはユルゲン・クロップの良いところであり悪いところでもある。どんな相手に対しても自分たちのやり方を変えない、あるいは、相手に応じて変化することができない。どちらの言い方にもなるかは、結果によって変わる。最近のリバプール、そしてこの試合のリバプールでは、後者の方だった。

 ヴェルナーは再三リバプールゴールを脅かした。とうとう24分にはゴールネットを揺らしたが、VARでユニフォームの生地の分でオフサイドになった。そういうことがあっても、リバプールは自分たちのスタイルを崩そうとはしなかった。しかし、それは見た目だけの話だった。いつも通りのポジショニングをしているだけで、その中で何か対応しているわけでも、修正案があるわけでもなかった。

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