Ｊ１リーグ第１節 大分トリニーター徳島ヴォルティス
２月２７日（土）｜１４:００ 昭和電工ドーム大分
双方とも、大きな不安を抱えている。そのピンチを、果たしてチャンスに変えることができるか。
大分トリニータは、昨季の主力が多く抜けた。３バックのうちの２人や、昨季チーム最多得点者も移籍していった。だが、こうした苦境を、大分は何度も乗り越えてきた。一度はＪ３まで降格しながら、３年連続でＪ１を戦っている。クラブの規模で上回る相手も、知恵を武器に倒してきたのだ。
コロナ禍で外国人の新規入国ができず、新戦力が来日していないチームも多い。だが、まさかの監督不在に見舞われた徳島ヴォルティスほど、大きなダメージを負ったチームはないだろう。ただし、チームは昨季の戦力を維持。この危機感は、チームを一つにする。
徳島にとってはクラブ史上２度目のＪ１での戦いだが、大分とはＪ２で何度も戦っている。しかも、最後の対戦は２０１８年にさかのぼるが、“直近”５度の対決ではすべて勝利しているのだ。
昇格組による「下克上」は実現するか？ 興味を引く対戦だ。
■大分トリニータ
【出場停止】なし
【直近５試合結果】
Ｌ△２－２ 鳥栖（Ａ）
Ｌ○２－１ 湘南（Ａ）
Ｌ△１－１ 札幌（Ｈ）
Ｌ△１－１ 柏（Ａ）
Ｌ●０－２ 仙台（Ｈ）
【通算対戦成績】
Ｈ ６試合・１勝３分２敗
Ａ ６試合・３勝０分３敗
計 １２試合・４勝３分５敗
【直近対戦成績】
２０１８年 ８月２５日 Ｊ２第３０節 ●０－１（Ｈ）
２０１８年 ６月３０日 Ｊ２第２１節 ●０－３（Ａ）
２０１７年１１月１１日 Ｊ２第４１節 ●０－１（Ａ）
２０１７年 ３月１８日 Ｊ２第 ４節 ●０－１（Ｈ）
２０１５年 ７月２２日 Ｊ２第２５節 ●０－１（Ａ）
【今節のみどころ】
主力は抜けたが、いなくなった者のことを嘆いても仕方がない。それよりも、新戦力に目を向ける方が建設的である。
３バックに迎えた坂圭祐は、最終ラインから鋭いフィードを放つことができる。片野坂知宏監督の戦術において、必ずや有益な存在となるだろう。長身ＦＷ長沢駿は、大分のサイドアタックにおいて自身も成長を期待できる。多くの選手をさまざまな位置で使った昨季の選手起用も、今シーズンのチーム力アップにつながっているはずだ。
プレシーズンは練習試合の相手チーム名も伏せるなど、徹底して情報を統制してきた。つまりは、ふたを開けてみないことには何も分からないのが、それだけに良いものを見られたときの喜びは、ハンディと不安に反比例して大きくなるのだ。
