J1リーグ第1節 北海道コンサドーレ札幌ー横浜FC
2月27日(土)|14:00 札幌ドーム
両チームともに、指揮官は3シーズン以上指揮を執っている。ともに進化を狙っていくが、北海道コンサドーレ札幌は上乗せを選び、横浜FCは変化を求めた。
札幌は大きくメンバーを変えてはいない。戦術的にも、昨季途中から取り入れた、ほぼオールコートでのマンツーマンを、今年もオプションとして携えていることだろう。相手が対策を取ってきても、ペトロヴィッチ監督は選手や戦術のドラスティックな変更よりも、継続性をベースとしたバージョンアップで上回ることを狙っていく。
横浜FCで、大きく顔ぶれが変わったポジションがある。FW陣である。昨季は3バックと4バックを使いつつも、ボールを保持するスタイルを貫いた。だが、得点力不足に不安は隠せず、FW陣を大幅に入れ替えた。渡邉千真、伊藤翔といった、ベテランの域に入りつつあるものの、実績のある選手を迎えたのだ。ただし、彼らのこれまでの経歴で、そのまま「足し算」が成立するかは分からない。もちろん、「掛け算」になる可能性もあるのだが…。
より強くポリシーへの「覚悟」を前面に出したチームが、最後に笑うに違いない。
■北海道コンサドーレ札幌
【出場停止】なし
【直近5試合結果】
L○2-0 浦和(A)
L△1-1 大分(A)
L●1-3 C大阪(H)
L△2-2 広島(A)
L○5-1 清水(H)
【通算対戦成績】
H 18試合・6勝5分7敗
A 16試合・6勝5分5敗
計 34試合・12勝10分12敗
【直近対戦成績】
2020年10月24日 J1第24節 ○3-0(H)
2020年 8月12日 ル杯第3節 △1-1(H)
2020年 7月 4日 J1第 2節 ○2-1(A)
2016年 8月11日 J2第28節 ●0-1(A)
2016年 7月 3日 J2第21節 ○5-2(H)
【今節のみどころ】
昨季にケガ人が出た際にはいろいろと選手の配置を変えるなど、ペトロヴィッチ監督は頭を悩ませた。このオフには進藤亮佑の退団もあったが、今季の札幌に揺らぐ様子はない。田中駿汰ら昨季の大卒ルーキーが着実に主力へと成長するなど、選手層は厚みを増しているからだ。背番号を9に変えた金子拓郎は、シャドーとしてもプレーするものの、右ウィングバックでの先発が濃厚。ペトロヴィッチ監督は、チームの新たな可能性を引き出そうとしている。
楽しみなのは、先発11人だけではない。移籍加入の青木亮太、大学在学中の昨季のうちにすでにJ1デビューを果たしたルーキー小柏剛らもいる。小柏同様に特別指定選手として昨季にリーグデビューしている身長2メートルのGK中野小次郎も、出場のチャンスをうかがう。若い可能性とともに昨年より一歩先へと、進んでいけそうな予感だ。